時 評
谷川昌幸
ネパール協会HP同時掲載

  1999年 (→Index

991220 Re: 王国を揺るがした60日、出版!

 評者の大嶽秀夫氏はネパールを日本政治学会で取り上げることに尽力され、その結果、昨年秋の政治学会で初めてネパール政治が取り上げられました。大嶽氏のような著名な政治学者がネパールに関心を向けられ、ネパール関係の本の書評をされたことは大変喜ばしいことです。
 ところで、「けしからん」と罵倒されそうですが、私自身は最近、ラナ政府やパンチャヤト体制に少々好意的になっています。王政復古後のラナ政府批判や民主化運動後のパンチャヤト体制批判は、勝利後の勝者の言い分であり、そのまま受け入れることは出来ない。公平を期すため、勝てば官軍式に一方的に非難されている敗者の側の言い分も聞いてみよう、というところです。
 「そんなことをする必要はない!」と、ネパールの民主主義者に叱られそうですが、私自身は異論との真の対決がなければネパールの民主主義も本物にならないのではないかと考えています。


991206 王国を揺るがした60日、出版!

 小倉清子さんの「王国を揺るがした60日」(亜紀書房、2800円)を読みました。1990年の民主化運動に関わった1050人の証言をもとに、混沌としていてよく分からなかったパタン、バクタプール、カトマンズそしてジャナクプルの当時の様子が生き生きと描かれている。丹念な取材に裏打ちされた貴重な業績といってよい。 一方、いささか疑問もある。この本は「パンチャヤト=悪、運動(政党)=善」という勧善懲悪史観に陥っているのではないか? 「ラナ=専制=悪」史観もそうだが、歴史はもう少し複雑なものであり、そこを見ないとリアリティを十分に捉えきれないのではないか?
 こうした疑問は残るものの、この本はガネッシュマン・シンの証言など重要な情報を多く含む労作であり、ネパール関係者にお勧めしたい好著です。ぜひ本書を読み、感想をこのナマステボードにお寄せ下さい。


990807  Re: グルカ兵についての国際会議

GAESOは1990年設立の組織であり、政治学者の間では評価されているようです。9月のセミナーに参加されましたら、セミナーの概要をお教えください。

In a brochure prepared by the Gurkha Army Ex-Servicemen's Organization (GAESO), a non-profit organization of the ex-Gurkhas, founded in 1990
To draw the attention of the world, the GAESO is organizing an international seminar on the "Plight of the Gurkhas" in Kathmandu in September 1999


990807 Re: グルカ兵についての国際会議

GAESOは1990年設立の組織であり、政治学者の間では評価されているようです。9月のセミナーに参加されましたら、セミナーの概要をお教えください。

In a brochure prepared by the Gurkha Army Ex-Servicemen's Organization (GAESO), a non-profit organization of the ex-Gurkhas, founded in 1990
To draw the attention of the world, the GAESO is organizing an international seminar on the "Plight of the Gurkhas" in Kathmandu in September 1999


990425 ネパールでMUSUMUSU

ネパール文化を楽しむ会が開催されます。お気軽にお立ち寄りください。

◆5月3〜4日、10:00〜16:00/ 東京谷中「宗善寺」
◆主催:東北芸術工科大学「ネパール研究会」東京支部
◆詳細は「ネパールでMUSUMUSU」をご覧ください。 http://plaza20.mbn.or.jp/~pax/npl/events/index.htm


990219 シバラトリィ・フェスティバル

ネパール音楽会の案内をいただきましたので、転載します。

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シバラトリィ・フェスティバル
 ネパ−ル大祭:一年に一度シバ神が地上に降りてくる。シバ神に会える日です。

"CHAUTARI BAND"(Music from Nepal) 来仙!

●PANCHA LAMA パンチヤ・ラマ(リーダー)
10代でネパール国営放送の専属アーティストとなり、数千曲におよぶレコーディングを行ってきた。ネパールで最も良く知られているバンスリ(横笛)奏者。ネパール音楽を世界に広めるため、現在日本でチョウタリ・バンドを結成し活躍中。

◆出演

チョウタリ・バンド/タブラ、バンスリ、マダル、他。 山口千寿/篠笛

(とき)  1999年2月28日(日)PM5:30
(ところ) 仙台市福祉プラザ プラザホール
(入場料) 2,800円(前売り)/3,300円(当日)/2,300円(学生)
(チケット取扱い店)わでぃはるふぁ   TEL:022-225-5241 

●山口千寿=その昔「うらの背戸やの今年竹、笛にしょうもの草笛に、笛になりたや笛は想ひを
 口うつし…」と唄われた篠笛一管。そのはかなげな音色をお楽しみ下さい。仙台在住、篠笛奏者。


990120 解散、5月選挙

 ネパールに政治の春がやってきました! 1月15日下院解散、5月3日総選挙。
観光客には(たぶん一般庶民にも)迷惑なだけの乱痴気騒ぎかもしれませんが、ネパールの政治家にとっては一大事、それを見学する私にとっては興味津々、これからしばらくネパール政治から目が離せません。
 途中経過や投票を見に行きたいと計画していますが、実現できるかどうか分かりません。選挙がらみの面白い光景を目にされましたら、ぜひこの欄でご紹介ください。
 ただし、ネパールの選挙は死者も出るほど危険な行事、くれぐれも政治の春の嵐にはご用心ください。


990116 バターの木

 『図書』12月号に面白い記事がありました。ネパールには、「バターの木」(インディアンバターツリー)があり、この木からは高濃度の樹脂が出ていて、それでバターや石鹸をつくることができるという。カトマンズにしか行かないので、そんな魔法のような不思議な木が生えているなんて、全く知りませんでした。
 もしこれが本当なら、「バターの木」だけで緑、バター、石鹸、燃料が生み出されることになり、この木をあちこちに植樹すれば、ネパールの環境と食糧の問題は一挙に解決するはずです。でも、こんな簡単なことなら、ネパールの人たちがとっくの昔にやっているはずです。
 夢のような「バターの木」の話はどこまで本当なのでしょうか? お教えください。 


990116 ネパール写真展:山形

山形新聞・山形放送の海外取材「世界のSOBA街道を行く」ネパール編の写真展が開催されています。

 ●会場: 山形県村山市、道の駅むらやま
 ●日時: 1月15日〜21日