ムスムス展2000 出品作品  

        (協力)Suryodaya Secondary Boarding School
                    Kathmandu, Nepal
                    Principal: Lachhe Bahadur K. C.


出品作品
  No.1 Rejina Maharjan     No5 Bandara Thapa
  No.2 Deepak Sthapit      No.6 Binod Maharjan
  No.3 Anuja Shemire      No.7 Sampa Purkait
  No.4 Deepa Gautam


作品コメント       入場者アンケート(準備中)


No. 1

 ★ネパールの国旗とテーマの「夢」とを組み合わせた、アイデアがまず目を引きます。山や人物などは意外とさらっとかかれているのですが、全体として見るとよくまとまっています。絵画だけでなく彫刻などの美術作品は部分だけではなく、全体としてのまとまりとか、印象が大切です。この作者はその点をよく理解できていると思います。
 用紙が小さく、ちょっと窮屈な感じがしますので、次回はもっと大きい紙にのびのびとかいた作品をみてみたいと思いました。(M)
 ★
黒地に白などで彩色するというユニークな作品です。よく見ると国旗をモチーフに「夢」が描かれているところが大変素晴らしいと思いました。短期間でよくこれだけしっかりかけたと思います。発想の豊かさ、配色、大胆なふで使いが、見る人を引きつける作品です。(O)



No. 2


 ★すみずみまでていねいに仕上げられていて好感がもてます。ポンプや池があって、「水」が象徴的にかかれています。もし「水」を主題にかきたいのであれば、それをもっと強調して大きくかくと、見る人にもっと意図が伝わると思います。(M)
 ★「夢」と言うテーマをよく考えてかかれています。色使いも子供らしくいきいきした明るい物で、見る人にも夢や、元気をくれる作品です。(O)



No. 3


 ★平和を願うポスターのような作品になっています。左右対照のシンメトリーですが、ストゥーパの上にはネパールと日本の国旗が掲げられていて、そこに作者のメッセージが感じられます。輪郭線のある、イラストや漫画のようなスタイルの絵が得意なんだろうと思います。そこが個性なのでこれからも伸ばしていってほしいです。(M)
 ★「夢」というテーマを日本とネパール(地球)の平和と考え、絵画分野よりややデザイン的にしあげてくれました。そのことで、より一層、テーマが強調されインパクトのあるさくひんになっています。平和の象徴である白い鳥。明るい配色。見る人の心にストレートに伝わってくる作品です。細部にわたって丁寧に仕上がっています。(O)



No. 4


 ★私達日本人にとっても懐かしいような、ネパールの農村風景が色鉛筆でやわらかく表現されています。働く人物の動きもよく表されていると思います。ただちょっと残念なのはペンでかかれた枠の色が強く、肝腎の絵を弱めているところです。もし枠を付けるのであれば、作品に使われている色の1色でかくとか、絵と同じ色鉛筆でかくなど、主役を引き立てる工夫が必要です。(M)
 ★家族の様子が上手にかかれています。よく見ると人物(作業している家族)が笑っています。ほのぼのとこころ暖まる作品です。文字にも色を付け見やすくなっています。大変素晴らしい作品です。(O)


No. 5


 ★木陰に座っている人や小屋にいる動物(牛?)など細かい所もしっかりかいていると思います。ただ画面に色々な要素がありすぎて、何を作者は訴えたいのかがわかりません。主役は山?それとも真ん中のひとなのでしょうか。 主役をもっとわかりやすく目立つようにして、見る人の心に残る作品をかいていきましょう。(M)
 ★寒色系で統一され、ところどころに暖色を持ってきて画面全体をひきしみています。遠近法を上手に使って広がりのある作品です。山の青と、空のブルーから紫への変化がとても美しいですね。(O)



No. 6


 ★木の苗を植える人と平和の象徴の白い鳩という、メッセージのはっきりした作品です。色調も全体的にまとまっているし、アイデアも斬新です。優しい雰囲気を持った絵だと思います。ただ空の分量が多いので、他の作品と比べると弱く見えてしまいました。(M)
 ★人物、鳥、地球の色をよく見ると少しずつ変えてあり、にじませているところが新鮮です。テーマがわかりやすいシンプルな作品。全体的にすこし大きく描くともっと良かった用に思いますが、丁寧に仕上げてくれました。(O)



No. 7


 ★世界の平和を仏陀に祈願しているのは作者自身でしょうか。伝えたいことが明確に表されています。
 絵画という視点でみると「鳩」「仏陀と人」「自然」のそれぞれが同じくらいの分量で、同じように主張しているので、結果、あまりぱっと目を引かないのかもしれません。描写力はあると思いますので、主題をはっきりさせて、強弱をつけて、表現してみましょう。(M)
 ★色の使い方、人物、鳥の描き方が9年生とは思えないほど上手にかけていました。鳥の羽ばたいている様子 草木のいきいきとした色使い、に感心してしまう作品の一つです。なにより鳥、地球、人物、草の配置の良さ、画面全体がきちんとまとまっています。見れば見るほど引きつけられます。(O)

総評 1〜7はどれも素晴らしいものです。特に選ばれなかった7は、色がうすかったことが印象(インパクト)に欠けましたが、書き方はピカイチでした。(O)